胃腸や肝臓・腎臓などの内臓疲労。
改善に効く食の選択とは!

肉食や脂ものが苦手になったら

年齢を重ねるとともに食べ物の好みは変わってくるものですが、緩やかにだんだんと変わるという感じではなく、急激に肉食を敬遠するようになった、脂っこいものを食べようとは思えなくなったという方は、加齢によるものではない可能性があります。簡単に言ってしまうと、内臓に何らかのトラブルが起きているか、1週間‐2週間のうちの暴飲暴食がたたっているケースです。
「休肝日」などと言ってお酒を飲まない日を設定する人が増えましたが、内臓に負担をかけているのはアルコールだけではありません。休肝日をつくるなら、同時に食事も小食にして薄味にする日とすれば、内臓全体が休まることになります。いずれにしても内臓から送られてSOS信号は要注意。どのように受け取るか、その判断と対処の仕方が大事になってきます。

内臓の基本的な役割を再認識

そもそも内臓というのは、口から取り入れた食事・食物の一切を、消化吸収して、不要となったものは体外に排泄するという役割をもっています。胃腸、腎臓、肝臓、そして膵臓、それぞれに異なる役割があり、精密機械よりも精密な働きをしています。たとえばもっとも症状の出やすい胃腸は、食べ物を長期間体内に保存して、その栄養分を体内に送って吸収させるという連携作業を受けもちます。
お腹が張ったような感覚があって食欲が出ない状態を「膨満感」といいますが、これも1つのSOS信号です。消化器官にガスが溜まるとお腹がゴロゴロ鳴るような状態で、食物を受け付けなくなります。これは腹部膨満感と呼ばれています。一方で、胃の機能が低下すると重苦しい感じがして、何となく不快な状態が長くつづきます。これは同じSOS信号でも胃部膨満感といって、胃の運動機能そのものに支障が出ています。

ごく簡単な対処法でひとまず回避

膨満感は胃薬や整腸剤で修復することができますが、それだけでは根本的な問題は解決されません。基本的に膨満感を抱えた人はそれが常態化しやすく、一時的に解消できたとしても、また繰り返すというクセをもっています。生活習慣・食習慣を見直さない限り、“膨満習慣”は慢性化してしまいます。忙しいと見直しを先送りしていると、その都度胃壁に負荷がかかり、血管にもストレスがかかって、病気に発展することもあります。
この段階でどう対処するかが明暗の分かれ道です。適度な運動習慣と規則正しい食生活をライフスタイルの基本とすべきです。食事の時間などを一定に保てない人は、ひとまず食事の量を調整しましょう。膨満感の激しい日は、その日1日を絶食して様子をみます。翌日からはいつもの量の80-70%程度に抑えると効果的です。これを習慣化するだけでも胃への負担はかなり抑えられます。

病気の前兆か、それともストレス性か

胃の不調ばかりではなく、腸や腎臓、肝臓、膵臓、同時に気を配るのであれば心臓まで、あらゆる臓器や器官が、日々影響を受けながら作動しています。胃がおかしければ他の臓器にも影響が出ているはずと考えましょう。そしてそれらの原因が、病気によるSOSなのか、その手前のストレスによるものなのかを見極めておく必要があります。「ストレスは万病のもと」と言われるほど危険な因子ですから、ストレス因子を無くすことができるなら1日も早く行動に移るべきです。
 
異常や異変を感知したときの基本は“医師による診断を受けること”です。しかし問診などでも日常生活や食生活のあり方は聞かれますので、あらかじめ整理しておくと役に立ちます。ストレス因子があるとわかっている方は、週に1回程度は“自分の開放日”を設けて、日常とは違うところに身を置くようにすると効果的です。

内臓が弱っているときの3つの原則

筋肉や骨・関節などの異常と違って、内臓は自分で触ってみたり感じてみたりといったことがしにくいものです。だからこそ少しのSOSでも敏感に反応して、手早く対処しておく必要があります。これまでご紹介してきたことのまとめになりますが、そんなときの原則としては、食事を控えて柔らかいもの、薄味にしておく生活習慣・食習慣を振り返っておく早期に医療機関に行き受診する3点があげられます。
もちろんアルコールやタバコも控えるようにしましょう。内臓は鍛えることができませんから、原因がはっきりするまでの間は“やさしくいたわること”しか対処法はありません。食事を控える場合は、五分粥程度の柔らかいごはん、コンビニなどでも売っている野菜スープ、グリーンスムージー系のジュースを活用する手もあります。柔らかいもの、温かいもので乗り切りましょう。